大判例

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東京地方裁判所 昭和52年(ワ)10196号 判決

以下は、判例タイムズに掲載された記事をそのまま収録しています。オリジナルの判決文ではありません。

【判旨】

二被告は、原、被告間の本件賃貸借は建物の所有を目的とするものである旨主張するので、判断するに、<証拠>によれば、原告は、本件土地上にビル建設を計画中であつたが、それまでの間の土地の有効利用の見地から、短期間に限り本件土地を賃貸したい考えであり、被告にもそのことを説明したうえ、本件土地上に建築物を一切建築しないことを契約条件として、本件賃貸借契約を締結したこと、被告は、当初、キャンピング・カーを本件土地内に持ち込んで中古車の展示、販売にあたる旨原告に説明していたが、本件賃貸借成立後の昭和五一年七月六日頃、建物でないと電話を架設することができないとして、約9.39平方メートル(約三坪)のプレハブ造事務所を建築したい旨原告に申し入れたこと、これに対し原告は、右建物を建築完成と同時に無償で原告に譲渡し、かつ、本件土地明渡の際被告がその責任と費用でこれを收去することを条件にこれに応ずることとし、被告は、これを了承したうえ、同月七日頃、プレハブ造亜鉛銅板葺平家建事務所一棟床面積9.93平方メートルを建築したこと(右建物建築の事実は、当事者間に争いがない。)、被告は、同年一〇月頃、右事務所に接着してこれと一体となる形で約6.62平方メートル(約二坪)のプレハブ造亜鉛鋼板葺平家建部分を増築し(右増築の事実は、当事者間に争いがない。)、以上甲建物を中古車展示、販売の事務所として使用しているほか、これとは別に乙建物を本件土地上に建築所有していること(乙建物所有の事実は、当事者間に争いがない。)、以上の事実が認められる。<証拠判断略>

右事実によれば、本件賃貸借は、本件土地を中古車の展示場として使用することを目的とするものであり、被告において前記のようなプレハブ造りの事務所用建物及びこれに付随する物置を前示経緯のもとに建築したとしても、これらを所有することは、借地使用の主たる目的ではなく、従たる目的にすぎないと認めるのが相当であるから、本件賃貸借は、借地法一条にいう「建物ノ所有ヲ目的トスル」賃貸借にはあたらないというべきである。  (魚住庸夫)

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